関東地方(東京都を除く)には、美容師国家資格の取得をめざせる専門学校が多数あり、地域ごとに学生数の動きや人気校の傾向も大きく異なります。
当記事では、日本理容美容教育センターの養成施設一覧および各校が公表する実員データをもとに、定員充足率の高い順にランキングとして整理しました。
美容師をめざす皆さまの学校選びに、少しでもお役に立てれば幸いです。
美容専門学校の「定員充足率」とは?
定員充足率とは、学校が設定する定員数に対して、実際に在籍している学生がどれだけいるかを示す指標です。
充足率が高い学校は、
- 入学希望者が多い
- 離脱率が低く、学びの継続性が高い
- 学科運営が安定している
といった特徴がうかがえます。
もちろん充足率だけで学校の良し悪しが断定できるわけではありませんが、「学生からの支持度」を客観的に把握できる貴重な数値です。
◆ 定員充足率ランキング【関東版】
(東京都を除く/2025年度最新)
▼ 1位〜10位
| 順位 | 美容師養成施設名 | 所在地 | 美容学科総定員 | 実員 | 充足率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 鎌倉早見美容芸術専門学校 | 神奈川県 | 80 | 82 | 102.5% |
| 2 | 埼玉県理容美容専門学校 | 埼玉県 | 240 | 231 | 96.3% |
| 3 | ジェイ ヘアメイク美容専門学校 | 千葉県 | 160 | 154 | 96.3% |
| 4 | 横浜理容美容専門学校 | 神奈川県 | 220 | 207 | 94.1% |
| 5 | 栃木県美容専門学校 | 栃木県 | 140 | 131 | 93.6% |
| 6 | パリ総合美容専門学校 柏校 | 千葉県 | 240 | 220 | 91.7% |
| 7 | 国際テクニカル美容専門学校 | 栃木県 | 80 | 71 | 88.8% |
| 8 | 岩谷学園アーティスティックB横浜美容専門学校 | 神奈川県 | 80 | 71 | 88.8% |
| 9 | ミス・パリ・ビューティ専門学校 大宮校 | 埼玉県 | 158 | 139 | 88.0% |
| 10 | 国際テクニカル理容美容専門学校 | 栃木県 | 120 | 105 | 87.5% |
▼ 11位〜20位
| 順位 | 美容師養成施設名 | 所在地 | 定員 | 実員 | 充足率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 11 | ユニバーサル美容専門学校 | 千葉県 | 200 | 173 | 86.5% |
| 12 | 大宮ビューティー&ブライダル専門学校 | 埼玉県 | 454 | 392 | 86.3% |
| 13 | 千葉ビューティー&ブライダル専門学校 | 千葉県 | 192 | 161 | 83.9% |
| 14 | 大宮理容美容専門学校 | 埼玉県 | 120 | 100 | 83.3% |
| 15 | 横浜fカレッジ | 神奈川県 | 420 | 341 | 81.2% |
| 16 | 横浜ビューティーアート専門学校 | 神奈川県 | 560 | 425 | 75.9% |
| 17 | 群馬県美容専門学校 | 群馬県 | 240 | 181 | 75.4% |
| 18 | 埼玉東萌美容専門学校 | 埼玉県 | 120 | 89 | 74.2% |
| 19 | 高崎ビューティモード専門学校 | 群馬県 | 320 | 236 | 73.8% |
| 20 | 東洋理容美容専門学校 | 千葉県 | 480 | 333 | 69.4% |
▼ 21位〜27位
| 順位 | 美容師養成施設名 | 所在地 | 定員 | 実員 | 充足率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21 | パリ総合美容専門学校 千葉校 | 千葉県 | 160 | 95 | 59.4% |
| 22 | グルノーブル美容専門学校 | 埼玉県 | 80 | 47 | 58.8% |
| 23 | 千葉美容専門学校 | 千葉県 | 240 | 138 | 57.5% |
| 24 | 足利デザイン・ビューティ専門学校 | 栃木県 | 240 | 135 | 56.3% |
| 25 | 神奈川ビューティー&ビジネス専門学校 | 神奈川県 | 60 | 21 | 35.0% |
| 26 | 横浜ベルエポック美容専門学校 | 神奈川県 | 160 | 54 | 33.8% |
| 27 | アイム湘南理容美容専門学校 | 神奈川県 | 60 | 20 | 33.3% |
関東の美容学校には「3つの傾向」がある
関東(東京除く)の学校データを分析すると、次の特徴がはっきり見えてきます。
① 埼玉・千葉・神奈川の都市部は二極化
大規模校は総じて安定した充足率を保つ一方、地域や校風によって数値差が大きく、「高い人気校」と「低い充足率の学校」がはっきり分かれる二極化の傾向があります。
② 小規模校でも地元密着型は強い
栃木・群馬などでは、小規模ながら地元就職に強い学校が一定の支持を得ており、充足率も堅調です。
③ 神奈川県は充足率の伸びに課題
神奈川県は学校数が多い反面、都市部の人口動態や専門学校全体の競争要因により、全体的にやや控えめな充足率となっています。
◆(重要)本ランキングに用いたデータについて
以下の基準でデータを収集・整理しています。
- 日本理容美容教育センターの「美容師養成施設一覧」から該当校を抽出
- 対象は 都道府県知事の認可を受けた専修学校専門課程(昼間/夜間) のみ
※高校・各種学校は対象外 - 美容師国家試験の受験資格が得られる正規カリキュラムのみ対象
- 各校が「高等教育の修学支援新制度」に基づき公表する定員・実員データを採用
- データを公表していない学校はランキング対象外
- 数値は慎重に扱っていますが、当サイトではいかなる結果責任も負いません
◆ まとめ
関東(東京除く)は、上位校の充足率が非常に高く、地域内の人気校が明確に見えるエリアです。
特に千葉・埼玉・栃木は安定した充足率を保っており、小規模校でも地元に強い学校は健闘しています。
一方、神奈川県は学校数が多い分、充足率の差が大きく、学校選びでは雰囲気・現場授業・資格取得サポートの実績など総合判断が重要といえます。

